ふかふかの夜に。

本業はフリーランスのフォトグラファー。ここを日記のように使っています。誰かに見せたいものじゃなくて、自分が忘れたくない気持ちを置いとくところ。たまに写真や仕事のこと。

自分が信じたものは全力で守る

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5/14 木曜日

雑誌の撮影で豊能郡へ。

朝、梅田で編集さんとライターさんを

ピックアップして片道1時間のドライブ。


雲ひとつない青い空の五月で

トンネルを抜けるたび、

窓から入る風の匂いが変わっていく。

取材場所の古民家に着いたときには

周りの山はざわざわと緑が笑って

いろんな鳥の声が大音量できこえてきた。


その場所に行って、会って、話して、撮る。

そんな当たり前のことが嬉しいですねって

言いながら撮影をした。

各々が久しぶりの仕事で、

「緊張して昨日は眠れなかった」

「でもやっぱり会えるのは嬉しい」

「話すことに飢えてる」

「リアルの買い物しあわせ」

なんて、取材後に淹れてもらった

挽き立ての珈琲を、田んぼに面した縁側に腰掛けて

飲みながら話した。


帰り、山の途中にある店でお昼を食べた。

すでに車で一緒に移動してるものの、

なんとなく、大きなテーブルで三人

椅子ひとつおきに座ってパスタを食べた。

お客さんは私達だけだった。


夕方事務所に戻って、

別の仕事の撮影物を立ち合いなしで撮影。

デザイナーさんとメールと電話で連絡を

とりあいながら、21時ごろ納品して終了。


程よいペースで仕事がうごきだした。

昨日、あらためて自分の過去のブログを

飛ばし読みしていたら、

2月の末までずっと忙しそうで

このひとすごいなあ、だいじょうぶかな。

と、ひとごとみたいに思った。

よくこんなでやってたな、忘れてる。


あと3ヶ月で、独立して丸二年になる。

ブレちゃいけないのは、わたしは

お金のためにこの仕事してるのではなくて

写真が撮りたいからこの仕事をしてる。

一人のうちは、誠実に対応できる以上の

仕事は受けちゃいけないと思う。


自分の写真が撮れなくなるなら

仕事の写真やめてもいいやって思ってたけど

どっちもそれぞれ好きで、

それぞれの場面で気づいたことが、

起こったことが、関わった世界が、

つながって広がって驚いたりわくわくすること、

境界線が薄くなって溶け合っていくこと、

なんとなく夢みてたことが

今起こり始めてきたから大切にしたい。

そうゆう人たちに囲まれはじめてる幸運は

簡単に手放しちゃいけない宝物だと感じてる。


簡単に途方に暮れてしまいそうになるけど

日々、今日の最善はどこかなって探しつづける。

弱気でもいいから、やめないこと。

臆病者でもいいから、前にすすまなくちゃ。

 

こつこつと、淡々と

いまの最善をかさねていって、

これからどんな景色が見られるのかを

この目で見にいきたいし、

それはまだわからないほうが今の私には面白い。