ふかふかの夜に。

本業はフリーランスのフォトグラファー。ここを日記のように使っています。誰かに見せたいものじゃなくて、自分が忘れたくない気持ちを置いとくところ。たまに写真や仕事のこと。

A面もB面も

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6月19日、雨の土曜日。

雨なのも良いし、この日は

楽しみにしてた予定があって

素敵な1日を過ごした。


朝いちばんにスタジオに行って

昨晩まで続いてた仕事の道具を片付けて

それから梅田のにしむら珈琲店にいって

いそのさんとモーニングをした。


ベーコンやホワイトアスパラの

乗ったパンを食べて珈琲をのんで

たくさんお喋りをしながら、

いそのさんはテーブルの上に

1ダースの鉛筆を出して見せてくれた。

uniのえんじ色の鉛筆には

金の明朝体で文字が書かれていて、

それは御徒町凧さんの詩だった。

1本に、1編ずつ。


それだけでも興奮するのに

さらに、いそのさんは、

順番に好きなのから引いて行って

半分こしましょう、と言ってくれた。


御徒町さんの詩を、各々が

各々の関わり方とタイミングで

拠り所にしてるから楽しくて、

おこがましいけど今同じくらい幸せって

思ってるんじゃないかな、と

おごった頭で好きな詩を取り合った。


その後、ふたりで何かを作れないかと

「お互いがそう思ってたということ」

とその輪郭を、

パン屑の残ったテーブルの上に置いて

色んな角度から一緒に眺めてみた。

ぐうぜん持ち寄ってたそれらは

色や形は違うかもしれないけど

大事なところはたぶん似ていて、

だいたい同じことを共有してたと

確認がとれたから、

私達は「詩的な何か」を抱えて

形にするために走り出すことに決めた。


いそのさんはモーニングの途中、

私のことを

生きづらそうなのにちゃんと仕事も

成り立たせていてすごい、と

そんな風なことを言ってくれたから

生きづらそうなことも、

仕事頑張ってることも、

全部肯定されたような気がして

ものすごくうれしかった。

思い出すたびきっと泣けてしまう。


午後からは、スタジオに

スタイリストのまちこさんと

ヘアメイクのさとみさん、

美容師のマキさんと

モデルのピッピちゃんが来て

みんなで夜まで作品どりをした。


まちこさんが小道具を置きかえながら

「しまこちゃんと、こんなふうに

自然な流れで作品撮りができて嬉しいわ〜」

と笑ってくれて、また、もう、

嬉しくって仕方ないな、と思った。


まちこさんとは最近きゅう接近して、

彼女のギャラリーの展示を見に伺って、

その後たまたま仕事を一緒したのち、

始めて2人でランチに出かけた日に

ふたりで機材や荷物を置くための

ワンルームを契約した。

その後は何かと声をかけてくれて、

人見知りな私は

外交的なまちこさんのおかげで

楽しい知り合いが何人もふえた。


なんだか夜明け前の湖のような

朝の時間を過ごして、

夏の観光地のような

賑やかな昼を過ごした。

どの場所にいる人にも親切に

してもらって暮らしてる。