ふかふかの夜に。

本業はフリーランスのフォトグラファー。ここを日記のように使っています。誰かに見せたいものじゃなくて、自分が忘れたくない気持ちを置いとくところ。たまに写真や仕事のこと。

日曜日、あったかくてとりとめのない

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2月21日。

すごくあたたかい日曜日の夕方。

「喫茶ことり」で遅めのランチを食べてる。

窓から公園が見えるこの店が居心地良くて、

近所にある幸福を噛みしめながら

キャベツ入りメンチカツのプレートを注文した。


今週は、木曜日以外は撮影だった。

月曜日は「モモフィルム」の撮影で

桃山学院大学を訪れていて

火曜日はスタジオにイラストレーターの

トヨクラタケルさんが来られて

アップリケのイメージを撮った。

水曜日はSAVVYで須磨浦遊園へ。

木曜日は打ち合わせをふたつして、

シャムアさんと、マッサージにも行った。

金曜日は再びSAVVYで生駒山上遊園地へ。

土曜日は、料理家の奥地さんの場所で

堀内果実園さんの撮影をした。


堀内果実園さんの現場で、

料理家の奥地さんと磯野さんは

昼食にきれいな緑色のパスタと

たっぷりのサラダを作ってくれた。

2人の作る料理はやっぱりすごく美味しくて、

2人の作る食卓は、オンオフに関わらず

やっぱり幸せな風景だった。

私はふたりのことをとても尊敬してる。

...


それにしても、どの日も楽しかったけど

機材を背負って登山をしたり、

車に積み込むたっぷりの機材をかついで

スタジオの階段を何往復もしていたら

週末にはすっかり疲れが残っていて

体力の衰えを感じる。、


今朝の日曜美術館で、長くNYに暮らす

現代美術家の松山智一さんに密着していて

朝、ジョギングをしてアトリエに出勤、

お香を焚いて瞑想をして、読書をして、

それからスタッフとのミーティングを始める

という毎日の生活がうつされていて、

良いものを作るには体力が資本と

仰っていて、かっこいいなあと思った。

作品を作る上でのスケジュールも

しっかり管理されていた。

 

日本での作品設置のための帰国中に

コロナでNYがロックダウンしてしまい

アトリエに戻れなくなった時期、

自分のスタジオではたらくスタッフ達の

生活を守ることを一番に考えて

リモートで新作の指示をだし、

各々が自宅で制作をはじめて、

2020年の11月、上海での個展で早速それが

発表されているシーンにジンとした。

ここでの個展は、誰かがキャンセルしたから

まわってきたわけです。それを狙っていました。

とも仰っていてそのタイミングに鳥肌が立った。


制作の時間も、使う色も、もちろん絵も、

全て松山さんの指示のもと管理されている

制作なのに、2ヶ月後にNYに戻り、

スタッフが在宅で描いた33枚の絵を

アトリエに並べて眺めながら、

どれを誰が描いたのかわかっちゃう、

日々の制作のすすみ具合で、

その日のその人のコンディションも

わかっちゃう、と言ってた。

それがなんだか怖いひとじゃなくて

優しいひとのものいいで、泣きそうになった。


コロナの影響で10人の日本人スタッフのうち

5人が帰国を決めて松山さんのアトリエを

去った。

 

放送のさいごは、不在の2ヶ月間で葉を落とした

アトリエの観葉植物から新しい芽が出てきた

風景がうつされて、

「嬉しいです。ぼくのアトリエも

スリムになってしまったけど、がんばります」 

と、声が入っていた。


とりとめのない日記になってしまったけど、

作品もその人もすごく良くて、

小さなテレビの前に座って齧り付いてしまった。

 

..


これから、スタジオに行って少し仕事。

夜は恋人の引っ越し作業を少しだけ手伝う。

今の自宅をリノベーションをするようで、

今度の祝日から、10日間ほどうちに転がり込んでくる。