ふかふかの夜に。

本業はフリーランスのフォトグラファー。ここを日記のように使っています。誰かに見せたいものじゃなくて、自分が忘れたくない気持ちを置いとくところ。たまに写真や仕事のこと。

長い問いの答え合わせを終えて

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2022年、1月20日

大寒というだけあってすごく寒かったけど

夜は空が澄んでて月があかるかった。


朝からスタジオで化粧品の撮影。

たくさん撮りつづけた日だったけど

夜お客さんたちが帰ったあと

「やっぱり仕事は楽しいなー!」と

思って「なんじゃそりゃ」と思ったけど

嬉しかった。

このごろ仕事が少し嫌になってた時があって

そのことにけっこう落ち込んでた。

体が疲れてたとか、不意のことに動揺して

考え込んだり引き返したり

思い詰めたりしてたとか、

いま思えばそうゆうことがかさなって

自分のことがいつもよりわからなくなってた。

私は昔からいつも自分の気持ちが

よくわからない。

だから写真がたいせつなはずなのに。


もう大丈夫とわかったから言えるけど

「もう長いこと、それだけを信じてた」

というものがつまらなく見えてきたことは

おそろしくて哀しかったし、数日前まで

私はなんども人前でまだ12月とおもって

会話を間違えたりした。

時間がとまったようだった。


写真がないと私はきっと営みから

はみ出てしまって、そうしたらたぶん、

孤独のことすら嫌いになってしまう。

好きなものがこの世からなくなってしまう。

写真と孤独がすきと思えるから他のことも

すきになれるのだとおもっています。


...


ところで、トライズという激しめの

英会話を習い始めることにしました。

ポートランドに行きたいからなんですけど、

なんでもすぐ忘れるから

いたった時系列を置いておきます。


..


2019年11月、

オレゴン州ポートランドへ旅行。

ある日朝ごはんを一緒してた友達に

誘ってもらって、その2ヶ月後に

キョトンとしながら行ってみたら

現地にて、むかし夢でみた

平べったくて赤い屋根のたてものが

現実の目の前にあらわれた。

なんでもない住宅街の中、私は心の中で

ここってどこかの会社の社宅で、

半地下のところは駐車場になってるんだよねと

わかってしまってひとりでこっそり

ひっくり返りそうになった。

旅行中、そうゆう、

ひとにはうまく伝えられない不思議なことが

いくつか起こって、

「いつかここに住まないといけないのかも」

と、現地の素晴らしい書店パウエルで思った。

あと居心地がよすぎた。


2019年12月

旅行からひと月たって、

本当にポートランドに住みたいな、と

急に強く思う。なぜかあそこにいると

人と比べたり焦ったりしなくてよくなりそうで、

だから2年間くらい暮らしてひとりぼっちで

写真が撮りたいと思い始めてた。

そこで自分が何を思ってどんな写真を撮るのか

知りたかった。

 


2020年5月

旅行から半年、このころにはコロナ禍で、

会いたい人にいつでも会えるとは

かぎらないのかも、とかんがえていたら

なぜか7年音信不通の知り合いの顔が浮かんで

連絡先ももう知らないのに

けっこう頑張ってコンタクトをこころみる。

(この時の熱意の源は今でもわからない)


2020年6月

SNSでコンタクトをとれた件の人と

7年ぶりに再会。

彼は55歳から62歳になっていて、

わたしは28歳から35歳になっていた。

今の恋人。


2020年11月

旅行から1年たって、

私はこんなブログを残してた。


「1年前の今日はポートランドにいたと

インスタのタイムラインが教えてくれた。

その日の私はオレゴン州で心底驚いていた。

目に入るものすべてに度肝を抜かれて

居心地の良さにリラックスしながら、

心はひどく興奮してた。

帰国後、あそこに移住したいと思った。


1年後の今の私には、

たいせつな人ができてしごとも少しふえて、

望むものも変わってきてる。それでも

ポートランドに住みたい気持ちは変わらない。

2年後か3年後か、もう少し先か、

ひとりなのか、誰かとなのか。

我が子を連れていたりするのか。

どんなふうでもいいけれど、

いま立ってるこの道がその場所に

つづいていれば良いと思う。」


2021年11月

そこからさらに1年がたって、

ポートランド熱は冷めないけど

忙しさを言い訳に(もとい腹もくくれず)

行動しないまま。

このころ、体調をはげしく崩して

そのおかげで色んなことを考える。


2021年12月

来年の夏にスタジオをたたんでしばらく

ポートランドに住む!と決意。

きめた途端、情けないけど

「仕事を減らし、スタジオをたたむ」

と決めたことに耐えられなくなってしまった

ようで(私はいつも自分の気持ちがわからない。

(2度目)。

心身ともにゲソゲソになってやっと

「むりまだスタジオたためないここが大事」

と気づいたけど、ポートランドも行きたくて

また困り始める。

選ばないといけないと思い込んでた。


2022年1月

あの旅行から2年と2ヶ月。

仕事やめたくないし住みたいし。

何もかも、誰にも何も止められず

誰にも何も求められず、

自由にえらべることばかりなのに

お粥メンタルで不調。

まだ、選ばないといけないと思い込んでて

頭の中は

ポートランドで暮らしたい、

スタジオもたたみたくない、選べない。

そもそも行って何がしたいのか、

写真がとりたい、パウエルブックスに

自分のzineを置かせて欲しい。

選ばなくていいのでは?

スタジオがだいじとわかったんだから

維持したまま観光ビザの範囲で

目的を遂行しにいこう、

やりたかったこと全部だ、3ヶ月以内だ。

 

じゃあ向こうで語学学校に通おうと

思ってたのも変更になるわけだから

日本で勉強してコミュニケーションを

とれるようになってから行かないと

時間がもったいない。

 

そうしたら今度は

自分の気持ちと一致したようで、

ムクムクと体は元気をとりもどし

仕事がつらりつらりと入りだし、

2月の予定がとうとつに埋まりました。

そんな風に答え合わせを終えたのでした。

 

仕事たのしい。

ポートランドにも用があるから行く。

それはなぜかどうしても必要な予定らしい、

だから英語ならう。

 

色んなことが始まるのはこれからだけど、

今までも、例えば独立するとか

スタジオを大きな場所に引っ越すとか、

ぜったいにそうするぞと決めるまでが

いちばんくるしくて、決めてしまえば

あとは目的のために日々そのときの最善を

選べばいいだけで自動運転に入るのだと

ここ数年で知りました。

ひとつの決断を真剣に終えて

うごきだすことができたから、

ふにゃふにゃと肩の力がぬけました。


..


さいごに英会話のトライズも置いておきます。


https://toraiz.jp


無料のオンラインカウンセリングを2度、

してもらってから決めたのですが、

どちらのときも勧誘がなくて助かりました。