ふかふかの夜に。

本業はフリーランスのフォトグラファー。ここを日記のように使っています。誰かに見せたいものじゃなくて、自分が忘れたくない気持ちを置いとくところ。たまに写真や仕事のこと。

新幹線の発着する駅とか 空港の、無頓着で前向きな感じが好き。


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月曜日。

なぜか週末みたいな気分で、

スシローさんの案件で江坂へ向かう。

本社がこんなに近くにあったの知らなかったな。

 

8時前の江坂公園、通勤する人達を眼前に

ベンチでオリジンの明太子おにぎりを食べて

待ち合わせに合流。

 

暑い暑いって言いながら社内や公園や

店舗を移動しながら撮影。

お昼に連れて行ってもらった店が美味しかった。

17時ごろに南吹田の店舗で撮影がおわって

新大阪駅によって来週の出張のチケットを買って、

なんとなくカフェでダブルベリーロールの

セットを食べて帰宅。

 

私は昔から、新幹線の発着する駅とか

空港の、無頓着で前向きな感じが好き。

 

...

帰宅してから、機材を置いて中崎町に向かい

ギャラリーヨルチャで

大所帯非楽器アンサンブルPOLY!の

瀬戸内公演、志々島、豊島での

「島ポリー」の打合せへ。

白ワインと桃のタルトをご馳走になりながら

公演の詳細を伺う。

 

こんなふうに企業や広告のでなく表現者の方から

作品の撮影を依頼してもらえることは

嬉しくて楽しいし、

与えられる刺激がいつもと違って、

私もつられてわくわくする。

打合せの空気も、普段と違っていて新鮮。

どちらも、私をとりまく大切な世界。

 

「鳥なんかも反応してきてとても気持ちいい」

「砂浜、花畑、港なんかもいいね」

 

その言葉を聞いて自由だと感じたし、当日は

私もその土地の空気を身体中に吸い込んで

撮影に臨もうと思った

 

 

 

..

備忘

江坂「きんぎょ」

https://search.yahoo.co.jp/amp/s/s.tabelog.com/osaka/A2706/A270602/27030845/top_amp/%3Fusqp%3Dmq331AQQKAFwAZgB7r7Dw6OmkNOhAQ%253D%253D

 

 

 

 

私は未来のことを考えるのがいつも苦手だった

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水、木、金、土、日と、

わけもなく日記をつける気にならなくて。

誰に強要されてるでもない記録なんだから

いいんだけど、

目立って嫌な事があったわけでもないのに

この感じって、なんかわたし今

調子良くないんだなあと思った。

...

だらだらと自分の為の備忘録だけ。

水曜日はすでに何をしたか忘れてて、

木曜日は滋賀県で撮影。

お昼は社食のゴーヤチャンプルを出してもらった

 

帰り湖畔に寄り道をして、

とても良い空と良い光で。

1時間水辺に座ってぼんやりしてた。

事務所に着いたらもう夜遅くて。

タクシーで帰った。

...

金曜日、始発の新幹線で軽井沢へ。

大阪-軽井沢って日帰りできるんだ…

軽井沢プリンスホテル

ダスキンさんの撮影をしてすぐ帰阪。

18時から大阪で打合せをした。

仕事のあと、

今夜もおつかれさまって思ってひとりで

友達のバーへ。

ビールとソーダ割を飲んだら、

終電に間に合うように動くエネルギーなんて

もう残ってなくて、だらだらのんで

1時半ごろタクシーで帰宅。

...

土曜日は、家から出ないで

家具を組み立てたり、昼寝をしたり

ちょっと落ち込んだりしてた。

エネルギーの欠如を感じた。

...

日曜日、久しぶりに会う友人と食事。

西梅田の一芯へ。

2018年の1月、ひとりでプラハを歩いてたら

出会って知り合った男の子。

たまたま彼も大阪に住んでいて。

偶然が偶然をよんで、彼が最近、

わたしの未来を変える一端を担ったから

食事に誘った。

事情を話すとかなり驚いてたけど笑ってくれた。

運命的な出会いはこんなにも関係ないところから

ふってきたりするから侮れない。

 

旅先で出会って以来、2度目に会う彼は

カナダではたらくために英語を勉強してた。

7つも年下なのにえらいなあ。

私は未来のことを考えるのがいつも苦手だった。

...

あしたから、また日記つけられたらいいな

 

 

 

 

 

そうか、新月は、見えないのだ

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月曜日と、火曜日。


月曜日は、土曜日のクルーズと日曜の稲刈りで

精根尽き果てて、

必要最低限の動きで終了。


火曜日、ようやっと仕事すっか、と思えて、

はたと、独立して1年が経ったことに気づく。


私、2018年の9月1日に独立したのだ。

別だんアニバーサリーな気分にもなれず

処理とかを色々して。


16時ごろ、先輩のカメラマンさんが

事務所に来てくれた。ケーキを持って。

お祝いってわけでもなくて、手土産に、

ケーキを4つと、マカロンを1列。

やさしい。ギャップすごい。


数年に1度くらい、ふたりでご飯を食べたり

おしゃべりしてみたりする、

けっこう距離のある人なんだけど、

私はとてもこの人のことがすきで。

カメラマンとして尊敬してて、

人として尊敬してる。


仕事、私なんかよりばりばりしてて

同じ土俵ですらないのに

大まじめな顔して、背すじをのばして

 

「(仕事以外の)写真が撮れなくなって、

困っています」


「何も写ってなくてもそれは写真なのか

(概念)」


なんて、しらふでたくさん話すから、

カメラマンさんって、ピュアなんだよなあ、

なんて感動してしまった。


夕方、2人で屋上に上がると

切った爪みたいな月が見えたから、

ここのところ月を見つけられなかったから

嬉しいです、と言ったら


新月で見えなかっただけかもしれませんね、

あれは、上弦の月です」


と、教えてくれた。

夜中、ムーンライトクッキーを齧ったら、

下弦の月の形だった

出来すぎちゃってるなあ、


そうか、新月は、見えないのだ

 

 

ともだちが、遠くに来るってだいじだねって呟いて、

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日曜日、京都の久美浜町へ稲刈りへ。


6時半に、お世話になってるディレクターさんに

市内でピックアップしてもらって、

後部座席に沈みこんで二時間半の道中を

運んでもらった。

 

初めて足をふみいれた田んぼでの体験は

思いのほか楽しくて。


近づいて、ふれて、掴んで、狩って。

縛って、運んで、干して、、、


体験してみるって、やっぱりすごい。

五感をぜんぶ使うって感動がふかい。


午後からは、野菜の収穫もして、

露天風呂で芯からあたたまって、

海辺をさんぽして。


大好きなくもり空の下、

凪いだ海の夕焼けは雲の向こう、

水色とピンクが交じり合って

淡いむらさきのグラデーションだった。


ともだちが、隣で

遠くに来るってだいじだねって呟いて、

来てよかったなって思った。

 

http://takefuji-kyoto.jp/aguri-takefuji/

 

 

 

土曜日のクルーズ。

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土曜日は、お世話になってる服屋さんの

20周年の船上パーティーへ。

 

神戸で船を貸し切ってのクルーズは

夏の終わりの夜風がきもちよくて、

皆んな笑ってて、音楽が流れていて。

雨上がりの夜景が水面に映って

キラキラしてた。


15年前に神戸で偶然お店を見つけて以来、

なんだか居心地が良くて通っているこの場所は

気づけばとても大切で特別で。


「よく行くお店」なんて枠はすぐに飛び越え

私はここで色んな人と知り合い、関わって、

世界を彩るディテールをいくつもふやしてき

 

気づけばお店も5店舗にふえていて。

大好きな場所の大好きな人たちが、

たくさんの人に愛されている現場を

目の当たりにして、

楽しくもジンとした夜。

 

 

https://www.merican-hq.com

荒れた海を眺めてたら、不思議ととても静かな気持ちになった。


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木曜日と、金曜日。


木曜日は京都のホテルで終日の撮影、

夕方終わって、翌日の撮影のために

その足で横浜へ移動。


ホテルのチェックインを済ませてから、

近くにあったロイヤルホストに行ってビールと

和風ハンバーグを注文して、メールを打ちながら

撮影データのバックアップをした。


いつもとは違う決め方で予約を取った

横浜駅ちかくの宿は民宿みたいで、

畳に布団を敷いてねむると

まるで田舎に来たみたいな感じがした。


金曜日は、慣れない街をすこし緊張しながら

現場に向かったけど、最初からさいごまで

やわらかく撮影が終わった。

夕方、帰りの新幹線まで時間があったから

足をのばして葉山の神奈川県立近代美術館へ。


柚木沙弥郎「鳥獣戯画」。


「民藝」が好きな私は、すこし興奮してしまった。

芸術と工藝のはざまは美しいと感じる。

アートとデザインのはざまではなくて。


美術館の裏の遊歩道を歩くと見えた、

雨上がりの海岸はもうだいぶ涼しくて。

風が強くて波は荒れていて。

べたついた空気は潮の匂いがした。

 

もしかしたら、近い将来、この街で暮らしている、

なんてことも全然ありえるような気分になって、


ごうごうと凄い音をたてる梅を眺めてたら

不思議ととても静かな気持ちになった。

 

無意識の行動をないがしろにしないで 暮らせる環境とか、心境とか。

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水曜日、朝からスタジオで

立会いの無い撮影をいくつか済ませて、

そのあとは手元に残ってた納品を済ませた。


けっこう働いたつもりなんだけど、

言葉にするとあまりに地味。


こんつめて、疲れてきて、途中、

時間をかけたいプライベートのメールを

返信してたら2時間が過ぎてて、

その間に音楽が止まってたことにも

気づかなくて、


「わたし、この人のことを心底、

ないがしろにしてないんだな。

集中力が発揮されるほど興味があって、

たぶん、大切に思ってるんだなあ」


と、思った。


そんな気付き方をする前に自覚しないと

おかしいんだけど、

たまに、ほんとはそうでもないのに

大切にしようとしてる時とかもあるから。

 

そんなこと考えてたら、

帰りは結局夜中になって。

機材をかかえてタクシーに乗り込んだ。

 

...


無意識の行動ってすごいなって

さいきん、よく感じる。

はじめて食べるあたらしいお菓子を買って、

すぐに食べ終えてたら、


「あ、いちいち考えてなかったけど

私、これ美味しかったんだね、

またこれ買おうね。よかったね。」


って思う。


「不味いとは特に思わなかったけど、

残してるから好きじゃなかったんだ」


みたいな逆もすごいある。あるし、

たいてい、あらためて眺めるとその通り。


無意識って、

言葉を覚える前の小さいひとみたいで

楽しいし、安直な行動がけっこうかわいい。


無意識の行動をないがしろにしないで

暮らせてるって、

実はけっこう贅沢なんじゃないかな。


少し前までなら、

私にはけっこう難しかったかもしれない。

環境とか、心境とか。