ふかふかの夜に。

本業はフリーランスのフォトグラファー。ここを日記のように使っています。誰かに見せたいものじゃなくて、自分が忘れたくない気持ちを置いとくところ。たまに写真や仕事のこと。

そんな夜だったから、私達はいきなり込み入った話もできたりした

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もう、金曜日。

疲れすぎはよくないなあ、


日記というものをつけていたくて、

溜まった宿題をこなすように、順番に。


火曜日は、仕事の後

友人の自主制作CDのPVのテスト撮影のため

20時からスタッフ一同、油野美術館へ集まった。


歌をうたう十夢さん、

ダンサーの三原さんとめぐみさん。

美術家の絢子さんに、映像の私。


ウッドベース1本で歌う十夢さんの声、

私が光で影をつくり、その中を

絢子さんの作る半透明の紙飛行機が舞った。

 

真っ暗にしたホワイトキューブの中

ドイツに暮らす三原さんが海の向こうの部屋で

ひとりきりで音楽に合わせて踊る動画を

プロジェクターで壁いっぱいに投影して、

ここに居るめぐみさんが眼前で踊る。


とうとつに目の前で繰り広げられた光景は

それはもう、ふたりがここにいるより

なんだかとても切なくて。

ふれられないふたりの姿が美しくて。

十夢さんの歌う切ない歌詞が

際立って聞こえてきた。


空きっ腹にビールとミスドを頬張って

撮影に挑んでいた私たちは

1日の疲れとほろ酔いも手伝って

すごい!切ない!何でもできそう!と

大興奮した。

ほかにも、色んな友人が撮った

色んな国の色んな映像を壁にうつし、

絢子さんはその前で踊り続けた。

 

普段は接点のない各々が

仕事のあと夜な夜なひとところに集まり

なんだか着地点のよくわからないものを

作ろうとしながら酔っ払って笑い合う。


そんな夜だったから、私達は、

持ち寄った愛しい哀しみや夢を目の前に並べて

前置きもなく込み入った話もできたりした。

 

10代より20代より、30代の今が私は好き

 

 

ひび、めまぐるしく、寒くなり始めた景色はうつくしい。

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ひ、日が経つのがはやい。

もう、十月だなんて。

この調子だと、

気づくとマフラーを巻いて

白い息を吐いてるんだろうな、来年の今ごろは

私はどこに暮らしているんだろう?


なんかうまくいかないな、と思ったら

いじくりまわすのをやめて

いったん元に戻してみる。

なんてことを繰り返しすぎてまだここにいる。

そんな暮らしかたに、少しだけ飽きてきてる。


先週の金曜日からの備忘録。

金曜、撮影に行った先で

その場所はその人をあらわすなあ、

としみじみ感じた。

犬3匹と子5人をほがらかに育てるご夫婦は

仕事のやり方もそんなふうで、

「はぐくむ」のがじょうず、て思った。

こころが安定してて、そばにいて安心できた。


撮影の帰り、デザイナーさんと一緒に

高速のサービスエリアで

天ぷらと温かいうどんと松茸ごはんを食べて

秋だなあ、とおもった。


土曜日は、家のことを色々。

夕方、ギャラリーヨルチャの「辺境と語り部

の展示へ。

ミャンマーのチン族の、伝統的な刺繍が施された

分厚くて大きなストールを買った。

後継者不足から手仕事が絶滅の危機なんだ、

と教えてもらった。


そのままオーナーのイルボンさんと次回展示の

打ち合わせの為にギャラリーの裏のお店に

飲みに出かけて、

普段は口数の少ない彼がビールを飲みながら

「生活が、向いてないのです。」

という話をきいた。

 

生活、向いてない感じするよなあ、とか、

だからこんなギャラリーが作れるんだなあ

と思ったし、思わず私が普段から持ってる

ヨルチャへの思いの丈を酔いに任せてぶちまけた。


心の柔らかい部分が震える展示に

毎回泣きそうになってることや、

独立してやっと自分の好きなように

働けるようになったのだから、

こうゆう気持ちや世界を忘れないような

仕事の仕方をするぞ、と願いを込めて

ヨルチャで買った作品を自分のスタジオに

飾っているし、疲れたときは絵の前に立って

祈るように心を持ち直すのです、


みたいなことを力説した。

ちょっと引かせてしまったかも。


日曜日は家で仕事をして、

夕方から大阪城公園に出かけた。

気候が良くて夕日が眩しかった。

あまりに秋が気持ち良くて、歓迎したくて

帰りに森ノ宮でジョギングシューズを買った。

夜はおにぎりとだし巻きとほうれん草を食べた


月曜日は、早朝から茨木市で撮影。

しごとのあと、市内に戻って写真展をみた。

鈴木育郎「終夏」、

写真ていいな。

食べ物や夕暮れの写真が美しくて

胸が締め付けられた。

 

あたらしい写真集「月夜」の表紙の文章、

「東京にいたくて、」

の出だしにもぐっときた。

 


ほんと、ただの備忘。

ひび、めまぐるしく、景色はうつくしい。

何度も頷いてくれたあの人の話がもっとききたい

 

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木曜日のクライアントさん。

夕方からの立ち合い撮影で、スタジオに

さきに到着したディレクターさんから

「今から来るクライアントさん、元々

カメラマンだよ」

と聞いて、うわやりづらそう。と思ってたら

シュッとしてて背が高くてハンサムで

日焼けしたナイスミドルが登場して、

想像以上にやりづらすぎる。

と思ってたら、撮影を黙々とサポートしてくれ

撮影後に数人で飲みにいった先のカウンターで

 

「写真をとる人って、慶應大学の文学部の人

が多いの、どうしてなんですかね、」

 

と話しかけられた。

え、初めて聞いたし着眼点そこ?

き、きになる。

その後もずっと、その人の言葉はとても

つたなくて。

うーん、うーん、といちいち時間をかけて

大真面目に単語を選ぶんだけど、

いつも話がどこにも着地しなくて。

でも大切なことを伝えようとしてくれていて

素敵だった。写真の話だけをした。


きれいな景色があるでしょう、それを、

目の前でどの自分で…うう〜ん

…とかやってる間に、

話を別の人に遮られたら、もう話してくれなくて。

そのセンテンスは永遠に終わってしまって。

私は何度も

「話を!遮らないで!この人の話をさえぎらないで、もったいない…」と思ったし、

聞き返しても、きっともう答えてくれない。

ナイスミドルも、簡単にあきらめないで。


こうゆう風に発せられる

言葉のひとつひとつがわたしは一番好きだな、

と思ってビールやワインを飲んで

次の言葉を待ちわびながらわくわくした。

そうゆうのって伝染するようで、

きっと私も熱をもって言葉を少なくして

彼に話しかけていたし、

うん、うん、と一生懸命聞き合ったと思う。

初対面の私達は自己紹介なんかもすっ飛ばし

写真の話だけをしてた。


写真論や自分論を饒舌に語りだす人は

個人的に苦手で近づけないけど

蔑ろにできない小さな炎を持ち

世間と折り合いをつけながら社会で働いて、

炎、消えると哀しいから

人知れず守ろうとしているんだけども、

それでもその揺らぎが隠れ切らずに

その人から少しはみ出て見えちゃったとき

ありがとうございます、と思う。

当然、こちらの勝手な解釈なのだけど、、


「僕の奥さんも写真撮ってて、

写真新世紀をとったりしたんだけど

子供がうまれたら、子供くらいしか、

撮らなくなっちゃった」


と仰ったので、


「写真以外の大切なものを見つけて

撮る必要がなくなったのなら羨ましい気もします」


と言ったら、

ああ、そう、その通りですよね、うん、

そうです。そう、と、何度も頷いてくれた。

そうゆう風だと、

東京の方が向いてるのかもしれませんね、

とすごく小さな声で付け足してもくれた。


..


最近の備忘、ただの記録


月曜日の夜は

美人なお姉さん2人と台湾料理を食べた。

火曜日は夕方から撮影をして、

水曜日は、なんというか、、

撮影の合間にランチ交流会…

断ったけど断り切れず伺ったものの

やはりなんだか違うな、

ていうかこれはダメかも…

となってしまって「名刺切れちゃってて、」

とやり過ごしながら、ステーキやサラダや

皮のまま食べられるぶどうに集中した。

ダメだった。

すこし哀しくなったし、こうゆう空気って

何だろう、と思った。


木曜日は、インテリア撮影の続きをして、

夕方から腕時計のブツどり。

夜は知り合いの家具屋さんの

ワインパーティーに顔を出した。

そのあと、アメ村の別の会に合流。

 

 

夜、家に帰るとテーブルに紫陽花が飾られていた

先取り貯金みたいにいかないと

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日曜日と月曜日はひらひらと過ぎていった。

 

なんとゆうか。

日々の生活に追われて

やりたいこと、時間ができたらしよう、

なんて考えても何年もそんな時間は来なくて

先取り貯金みたいに、先にやらないと

時間なんて余らないんだよね、と

久しぶりにひらく写真集をみながら

当然のことにやっと気がついた。


写真が撮りたいな、カメラマンなんて

やめちゃおっかな、と思った途端

泣けちゃうほどの単純さは私の良さなのだ、


と思いなおしてなんだか救われた。

 

 

ここまで来たからわかるもの、 がわかりたい。

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ここまで来たからわかるもの、

がわかりたい。


と、さいきん思う。


ここのところ、

生活にも気持ちにも大きな変化が訪れて

やらなきゃいけないことや

考えないと進まないことに

食い気味に追いかけられてるけどそれでも、

どこかに現状をアウトプットしないと

キャッシュが溜まっていってしまいそうで

ヒヤヒヤと過ごしてる。


ようやっと今、出張帰りの新幹線で

缶ビールを開けて一口飲んだところ。


先週の水曜日から

ふわっと二人暮らしが始まった。

色んな事情から、とりあえず3ヶ月間。

相手の来日当日は、乗り継ぎの

フランクフルトからのフライトがおくれて

6時間遅れの到着に。


発覚の時点ですでに空港にいた私は、

仕事のPCどころかスマホのバッテリーすら

持ってこなかったことを悔いて

平日の空白時間に動揺したけど、

腹をくくって本を買い求め、

読んだり仮眠を取ったりしてやりすごした。


翌日の木曜日は、

せっかくなので1日くらいは、と思って

有馬の某グランドホテルのランチと温泉へ。


雨雲の流れがとても早く

晴れの雲と雨の雲の違いがくっきりと分かれ

青空が見え隠れする不思議な天気のなか

温泉街を散歩していたら、

気まぐれに曲がっては歩く先の路地の隙間から

「眼前で唐突に淡い虹が現れてはすぐに消え」

が3回起こった。


「君にはシックスセンスがありますね、」と

時差ぼけ真っ只中の彼は日本語で言った。


その日は高速バスで大阪まで戻って、

ラーメンと餃子を食べて帰った。


翌日から、私は始発の新幹線で泊まりの出張へ。

自分との生活を送るために

暮らしと人生プランに大幅な変更を加えて

初めての土地にやって来た外国人を

いきなり放っていくのは少し気が引けるかな?

と思ってたけど、そうでもなかった。

始まったのは旅ではなく暮らしなのだから。


金曜日は、葉山で料理家の飛田和緒さんと

ご自宅での撮影。

いつも控えめに心配してくれるから

「旅先のプラハで現地人と恋に落ちて

一昨日から同棲を始めました」

と報告したら花粉症の鼻をかみながら

げらっげら笑ってくれた。

飛田さん家のおにぎりはやっぱり美味しくて

ふたつ食べて、ふたつお土産にしてもらった。


土曜日は荒川区寄席文字の職人さんの撮影。

無事に終えて森美術館に寄ろうと思ったけど

40分待ちで簡単に断念。


私はいつも東京にやさしくされてきたし、

東京が好き。

と夜の東京タワーを眺めながら

少し泣いて思った。


いま、帰りの新幹線に乗ってる。

夜中、出張から戻って家に誰かがいるって

どんな感じなのだろう

きっと想像しても外れるのだろうから、

空きっ腹にビールを飲んでふわふわとしてる。

明日からは、また、落ち着いて

ここを日記のように使えますように。

 

今日、失くしてたものが見つかったと

電話があった。

1年前に外で落としたものが。なんなの。

さいきん不思議なことがつづいてる。

それは、機会がきたら、また書けるはず。


...

 

先週の備忘の為のただの記録


月曜日、近大の撮影へ。

初めてのクライアントさんだったけど

腰が低すぎておどろいた。自宅での

唐揚げパーティーにお誘いいただいて

さらに少しおどろいた。

夜は、島ポリーの映像確認の集まりへ。


火曜日、フェリシモさんの案件で

和歌山に近い大阪府下で撮影。

夜は、彼の来日に備えて、部屋の掃除で徹夜。


水曜日、1日中空港で待ちぼうけ。

なんとなく手に取り購入した、山ちゃんの

「天才はあきらめた」が私的に良本すぎて

何度も涙が出そうになった。

かっこ悪くもがいてる姿がかっこよかったし

ありきたりだけど、素直に勇気をもらえた。


木曜日、日帰りで有馬温泉へ。


金曜日、葉山で撮影。

風が強くて日差しもつよくて

飛田さんの家から見える海は青く白く

ビカビカと光ってた。

都内に移動して、夜たまたま入った

お店がとても良かったな、


カフェムルソー/浅草

https://www.google.co.jp/amp/s/s.tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13008610/top_amp/


土曜日、荒川区寄席文字の職人さんの撮影。

 

 

 

 

明るくさよならだ。(恋愛じゃない

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日曜日、実家へ行ってきた。


30代も半ばにさしかかってようやく認めたことは

残念だけど生まれた家庭や家族は私にとって

安心できる場所でも思いを伝えられる場所でも

なかった。


両親のことはすきだし、仲も良いほうだとおもう。

愛情も深くて、いつも味方でいてくれる。

やさしいし、たのもしい。

だから認めるのがこんなに遅くなったけど、

ここのところスッ…と腑に落ちてきた。


実家(てゆうか父親)との適応は諦めた。

帰省するたび、うきうきした振りして

どうにか楽しむぞ、と力んでたのはわたし。


自分でつくった暮らしが心地よくなってきたことと

反比例してむつかしいきもち。

裏切るような諦めるような、楽になるような

複雑なきもち。


日曜もダメだった。

父親は酔うと話ができない。

今日はなんで怒鳴られたんだろう?

と疑問を持つようになると

もう、過ごすのが苦痛なときがある。

そんな言われ方をして、哀しい。

と何度も伝えたけど、

聞く耳をもってもらえなかった。

期待するのはよして、

「哀しいけどこの人とはもう無理かもしれない」

と感じたことに、自分で耳をかたむけることにした


愛情や心配ゆえの不器用なアウトプット

だとしてもだ。

人を傷つけていい理由にはならない。

ないがしろにしていい理由にはならない。

そんなのは言い訳だし怠慢だ。何より優しくない。

怒鳴る本人が苦しく悩んでたとしてもだ。

哀しいけど、もう、こっちがもたないなあ。

なんなんだよー、親子なのに哀しいなあ。


合わない人のことが好きでもいいのだ。

嫌いになれないひとが自分とまったく合わない

人間でも良いのだ。

むりに噛みつかれに近づかなくてもいいのだ。

「怒鳴られることに疑問を持てる」

ようになったことを祝福しながら、

いまは明るくさよならだ。

みんなもがいてるんだぜ、って思う。

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うまく言葉にならないけど、

蔑ろにしてはいけないと感じてること。

ここのところ意識と関係なく

価値観が変化しだしてて面食らってる。


他のことすべてを犠牲にしたとしても、

喉から手が出るほど欲しい憧れや

身を置きたい世界、ふれたい情熱。

私にはもう長いことそれがあって、

未来をなんとかそこに繋げられるように

もがくように生きてきたつもりだけど、

ときどきは哀しくなることもあった。

それも含めて

生きる、ってことだと思ってた。


けど、

あ、わたしは、私の持ってる、

「私の時間が作り上げてきた今」の延長にある

世界や、そこから生まれる社会との

関わり方のほうを気に入ろうとしてる。

 

という気持ちに、

じわじわと振れはじめてて驚いてる。

小さなサインが重なって、明滅していて

何が起こり始めてるのかまだわからないでいる。


さいきん人生を考え込んではいなかった。

仕事も私生活も忙しくしていたから

フィジカルなことに気をとられて

なんならちょっとそのことから離れてた。

 

あっけにとられた私は

「憧れだったもの」をぽかんと眺めながら

「もう必要がなくなってしまった。」

「私は私のやり方を始めていけば良いのだ。」

と、ふにゃふにゃと呟いている。

 

...

先週の備忘

 

月曜日

祝日・内勤

 

火曜日

四人の写真家で持ち回りをする作品の連載が

決まった。嬉しい。

 

水曜日

クライアントさんに紹介するために玉造の

フードスタイリストさんの事務所へ。

村嶋のフルーツ大福を食べながらお喋りをして

夕方から、純華楼で飲み直し。

 

木曜日

事務所を整理したあと、アシタルームの

無責任展へ。15年前はたらいていたバイト先で

一緒だった人が、ぐうぜんにもアシタルームで

展示。たのしい。

そのあとは谷四に飲みに行った。

通りすがりに選んだけどすごく美味しかった。

 

金曜日

日帰りで広島へ。

新幹線の撮影で車両区に行かせてもらった。

毎月、もう10年近くこの仕事を

やらせてもらってるけど、少し考えることがある。

夜は友達のバーに飲みに行った。

 

..

髙はし

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純華楼

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