年末の記録

ふむ、年末だ。12月30日。

この4日間、夜だけは人に会ってるものの、

あとは大体だらだらしてる。

事務所の掃除もせず、年賀状も作らず。

朝昼夕、ぐぅぐぅ、もぐもぐ。あんまり酷くて

罪悪感に陥っても良さそうだけど

なんだか責める気にもならないのは、

今年それなりに頑張ってきたということかいな、

と、寝っ転がりながらうつらうつらと

自分を甘やかしてる。

...

12/27金曜日

同業の先輩と飲みながら忘年会、の予定が

仕事の都合で車出勤だったらしく

夜な夜な、珈琲をすすりながらお喋り。

写真の話をしてるのがすごく楽しくて、

でも真夜中になってしまうのも気が引けて

終電あたりの時間に解散。

ほど良くフラストレーションを溜めつつ

新年会は日本酒飲みに行きましょうと約束。

なかなか良い時間だった。

そのあとは、真夜中タクシーに乗ってバーへ。

そこにいた人たちとカードゲームをしたりした。

...

12/28土曜日

夕方から中崎町のギャラリーヨルチャへ。

「きみのことおぼえてる」展へ。

ビールを飲み飲みヨルチャのイルボンさんに

先日の写真展の売り上げ精算をしていただく。

不意打ちのお小遣い。ふふ。

https://instagram.com/gallery_yolcha?igshid=1opqw48dxqbu

そのあとは中津のンケリコさんで忘年会。

安納芋のポタージュ、

チーズと旬野菜のサラダ

トマトとサンマのアヒージョ

豚ロースの煮込みマッシュポテト添え

ワイン、ワイン、梨酒のお湯割り、、、

それぞれケーキも持ち帰って

たらふくまんぷくになって解散◯

http://mmmquerico.asia

...

12/29日曜日

金曜日とは別のカメラマンさんと二人で

お互いの写真を撮り合う日。

私は自分の事務所の屋上で、日没直後に

ポートレイトを撮らせてもらった。

いつだったか、一緒に屋上にのぼって

空を見ながら「新月だったから、

最近月がみえなかったんですね」

なんて話してた時間が良かったのだ。

そのあと、相手のスタジオに移動。

機材に囲まれて佇んでるカメラマンって

かっこいいな、と思った。

「好きな人を撮るのも撮られるのも、

楽しいですね、」なんて

敬語で馴れ馴れしいことを言い合いながら、

また珈琲を飲みながらだらだらとお喋り。

「写真」という共通言語を持って

繋がっていられることは、

友情よりも恋愛よりもまだもっと

ピュアな気がしてる。

もうちょっと、なんだけど

上島珈琲店でケーキセット食べてる。

アールグレイブラウニー、おいしい。

12月26日の朝から「パタリ」、の停止音とともに

働く心がなくなってしまい

昼からベッドに転がってうずまき型の

菓子パンを食べたり買い物に行ったり

ビールを飲んだりして過ごしてる。

年内の仕事、ちっともおわってないけど

撮影自体は今年は12月24日が最終だった。

機材を担いで京都の比叡山に登った。

今年最後の撮影が「山にて」だったことは

個人的にはひゃくてんまんてん。

3年前、叶えたいことを綴ったノートに

「山での写真を仕事にする」と書いていたのだ

12月25日は朝から銀行に行って共済の申し込み。

クリスマスプレゼントは節税か…

なんて思いながら1年分を納めた。

堺筋本町のりそな銀行で手続きしたのだけど

1週間前にはこの場所で関西みらい銀行の

社長さん撮ってたんだよなあ、色んな面で

お世話になってるよなあ、と感慨深い。

昼からたまった請求書を作り、

夕方から26日の朝にかけてほぼ徹夜で

急ぎの納品を済ませた。

今年の撮影も終わり、マストの納品も終わり

気が抜けたのか、信じられない程腑抜け。

仕事の年賀状も諦めそうな自分がいる。

腑抜け。

今夜から、30日までの4日間、忘年会が続く。

ちょっとでも気の乗らない忘年会は

お断りしてみたので、4つとも、

とても大切な人と二人きりでの食事。

先輩や友人やカメラマン仲間。

満足。

ほんとうはそうゆう性質なんだと思う

いつも自分がそれを許しきれないだけで。

年の瀬は、その、なんつーか、

年の瀬くらいは、ね、という感じで

そうゆう性質を最優先する勇気が湧く。

今年を振り返るにはまだ早い

あと少し、仕事、頑張ろう。

今年がゆっくりと幕を閉じていってる空気感

12/22 日曜日

週末の午前、明るい部屋でひとり黙々と

家事をするのがけっこう好き。

盛大にとっ散らかった部屋を片付けて、

夜は忘年会へ。

神戸元町の海のそば、同じ通りにある

セレクトショップ2店と鹿肉料理店、

ドイツビール店の合同忘年会。

オーナー夫妻とは元旦から映画を観に行く仲で、

気づけば15年はお世話になっている特別な場所。

みんな酔っ払ってプレゼント交換したり

あみだくじでわいわいしてる光景が

なんだか平和だったし楽しかった。

まわってきたプレゼントは

ハーブティーときびだんごだった。

同じテーブルに、2ヶ月前から付き合いだした

カップルがいて

ご機嫌な彼氏が赤ワインを振る舞ってくれた。

気付いたら5杯飲んでいて

これはひょっとすると明日だめかもしれない、

と後悔しながらウコンを飲み飲み帰宅。

二日酔いはいやだいやだ、と思いながら眠る。

12/23 月曜日

雑誌の撮影で京都へ。

二日酔いはなんとか、まあ、割と大丈夫。

パークハイアット京都のカフェやバーで

スイーツやカクテルを撮影。

時間帯やロケーション、天気エトセトラ

自分ではコントロールできない偶然に恵まれて

光のきれいな写真が撮れてとっても嬉しい。

まいにち、まいばん、まいあさ、

写真に落ち込んでは写真に励まされる日々。

この上なく幸せなことなんだと忘れかけては

ハッとする。

バーのカウンターからは

五重の塔や京都タワーが見えた。

帰り道、京阪電車だったから枚方に寄って、

もより市でわかめうどんを注文。

ふーふーしながら食べて今日も平和だった。

今年がゆっくりと幕を閉じていってる空気感。

ボヤッと過ごした今日が幸せと思った

12/20 金曜日。

連日撮影はあるものの、

年内最後の撮影日も見えてきて

比較的穏やかな気持ちで過ごしてる。

今週は連日、銀行の採用サイトの撮影。

新しい人たちとのお仕事なんだけど、

みなさん親切でありがたい。

夕方、早めに帰宅できたから

大鍋に溢れんばかりの脂肪燃焼スープを作った。

心の余裕…

12/21 土曜日

好きな仕事をしていても、やっぱり週末は

待ちどおしくて嬉しい。

電話もメールも鳴らず納品も急かされず

考えたり組み立てたりする時間は必要。

整理整頓といいますか。

8時ごろのっそり起きて家事を済ませ

かわいい姪たちとランチへ。今日もキュート。

お茶まで楽しんですっかり癒されてから、

夜な夜なひとりで京都へ向かう。

仕事でご一緒したお店のオープン日。

個人的にも興味があってようすを伺いに。

フィンランドはヘルシンキにある

「カフェ・アアルト」の世界第2号店目。

本国ではアルヴァ・アアルトの名建築

アカデミア書店内に店を構え、

映画「かもめ食堂」のロケ地にもなっている場所。

フィンランドスタイルの朝食や伝統的な料理を

たのしめるんだけど、特にシナモンロールが！

スパイス。クローブ。

北欧に行ったことないのだけど、

レシピ担当者さん曰く本場へ続く「どこでもドア」よろしく、忠実に再現されている模様。

(でも写真はビーツとチーズのポタージュです)

内装も、インテリア好きには堪らないのでは

ないでしょうか、という感じだった。

アアルト財団があれでカフェにしか

なんちゃらかんちゃら、、だそうで、

私は明るくなくてすみませんだけど、

とにかく居心地が良かった。

お店に、仕事でご一緒した方もいて、

先月のポートランド旅行のお土産に、お茶と

パウエルブックスのポストカードを渡したら

「何を隠そう、私パウエルブックスが大好き

なのです！！」と仰って、

うわー、良かった！私も！

大阪に戻ってから、カフェ・アアルトの

シナモンロールを手土産に友人のバーへ。

カウンターの隣にいたお客さんが

美味しいといって3切れ食べて嬉しい。

赤ワインとウイスキーのソーダ割をもらって

脈絡なく、なんとなく

「炎なんかあるといいですよね、」と

自分でも何言ってんだろうかと照れながら

言ってみたら、ウォッカに火をつけてくれて

しばらく眺めてた。

最近とてもせわしなく過ごしてたから、

責任の伴うことを何にもせず

ボヤッと過ごした今日が幸せな気分で満たされてる。

カフェ・アアルト

https://hash-casa.com/2019/09/11/majahotelkyoto/

人ごとみたいだけど叶えてあげたいなって思う。

最近考えてることがある。

「ポートランドに移住できないか」

ひと月前、1週間弱の旅行に出かけて

その時点では

めっちゃ楽しかったな〜

なんか、住みたくなっちゃう街だな〜

くらいで、別の国へ行った時と

さほど変わらなくて。

でもどうしてか、ひと月が過ぎて

そのことを考えてたわけでもないのに

「なんとなくなんですけど、

まじですめないですかね？」

くらいになってきた。

自分でも、良くわからないのだ。

ポートランドで不思議なことはいくつかあった。

誰に話すこともないであろう、

内面だけと繋がる不思議な出来事が

けっこうな強度で起こってはいたのだ。

書店の片隅、落ち葉の車道脇。

自分の感情に鈍いもんだから、

私、やっと気づいたのかな。

よっぽど居心地が良かったんだねえ。

人ごとみたいだけど叶えてあげたいなって思う。

社会人になって十数年、

最初の6年間は無茶苦茶な環境で働いた。

次の4年はやさしい職場に転職した。

10年経って、独立して、ひどく心配性の私は、

仕事がもらえないとかフリーランスに

なった途端いじわるな人があらわれて

立ち直れなくなるとか、そうゆう

おそれていたような怖いことがひとつも

起こらないどころか、

不安はあるけど不満のない生活に

満ち足りてることに驚いていて、さらには

「私一人の面倒をみるくらいなら、

ポートランドの端っこでなんとか

やっていけなくはないんでないの」

と、調子に乗りはじめてる。

もう34だし年越したら35の年だし、

フォトグラファーだって大好きな仕事だし

大切なお客さんも仕事もある。

あまり突拍子のない動きは控えたいけど、

けど、、

2年とかなら、、

12/4から12/8

しわす、どうなってるんだ、

もう毎日かけないことを気に病むのは

やめよう。

..
12月4日水曜日

日帰りで葉山へ出張。

料理家さんのお宅で連載3号分の

撮影をしたあと、新幹線の時間まで

品川で友達と食事をした。

2時間たわいもない話をしてただけなんだけど、

それがとても良かった。

寂しいけど、大人になってから

「たわいもない話だけを楽しむ」、

ことが下手になったように感じる。

15年前、そうゆうことをとても上手に

乗りこなしていた、何者でもなかった

まだ十代だった私の、割と近くにいた人。

その関係が気持ちを当時に戻してくれるのかな

私はいま関西で仕事をしていて、

彼は10年前東京に出てきた。

私は今のタイミングで

東京に出て仕事をしたいと思っていて、

人脈づくりもゼロからなんだと思うと

途方に暮れてしまいそうになるけど、

この人がいたら精神的にはとても大丈夫だ、

という気になる。

15年も付き合いがつづくとは想像もしなかった。

良い腐れ縁。

..
12月5日木曜日。

雑誌の撮影で映画「カツベン！」のヒロイン

黒島結菜さんを撮った。

モデルや芸能人を撮ることに苦手意識がある私は

そうゆう仕事を受けてしまった時、撮影日まで

緊張のあまりめちゃくちゃ後悔しながら

どんより過ごすんだけど、

断る、ということができない。

自分で選んだことより、人から与えられたことから

ぐうぜんに得るもののほうが大きいから

かもしれない。

1時間も前から東映さんでセットを組み

与えられた10分間の撮影時間、

終わったらホッとした。

夜はデザイナーさんとコメダ珈琲。

プライベートで作った写真集をデザイン

してもらったんだけど、お金、また受け取って

もらえなかった。住所も教えてもらえない。

ほんとうに素晴らしいデザインを、

通常の仕事の合間に驚異のスピードで仕上げて

満足できるものになるまでとことんしよう、

と修正にも対応してくれた。

物凄い気遣いでもって。

会社にお歳暮を送ろうか…

来年、独立されるとのこと。

その時、写真で恩返しできると良いのだけど

..
12月6日金曜日。

スタジオでキャンドルの撮影。

イメージを4カットだけだったのと

小道具もほぼ必要なかったからほんわかと

早めにおわって、

さよならした後ひとりでランチへ出た。

この撮影までがとりあえずのひと段落で、

料理が運ばれてきても

手をつけず15分くらい呆然としてた。

何が起こってたのかわからない感じで

キョトンとしてた。

2週間の間に

広島と福岡と葉山に日帰りしたし、

始発の新幹線には3度乗った。徹夜もしたし、

早朝から奈良や神戸にも行った。

週末は大阪マラソンの仕事だった。

広島は2度行ったし、疲れて夜な夜なベソもかいた

とにかく、

誰にも大きな迷惑をかけずに済んでよかった、

そう思った。

事務所に戻って床で寝たら、風邪をひいた。

..
12月7日土曜日。

大阪マラソンの処理を終わらせた。

5000枚くらい撮ってて、

手をつけるの億劫すぎた。

でもやっと肩の荷がおりた。

..
8日、日曜日。

あれよあれよと、

ギャラリーヨルチャでの展示の最終日。

この日は在廊できて、

目の前で作品や写真集が売れていった。

何人かにサインを頼まれて驚いた。

そんなの想像もしてなかったから、

ただの署名みたいになってしまった。

嬉しかった以上に、はっとした。

10年と少しカメラマンをして、

お金をもらって広告の写真を撮ることには

いつの間にか慣れてきていたけど、

お金を出して私の作品を買ってくれる人がいて、

作品をつくる、ということに

いままでと違うベクトルの自覚が芽生えた。　

あきらかにあたらしい出来事だった。

そのことに感動した。

夜は、旅する雑貨店のマトカさんと

作家のカージーさんと

ヨルチャのオーナーのイルボンさんと四人で

小さな打ち上げ。

カージーさんの話がきけて、嬉しかった。

静かな声で話す寡黙な人の物語に

耳を傾けることがゆるされる、

そんな夜がすき。

備忘録。

また一週間ぶり。

ぜんぜん、毎日日記つづけられないや。

せめて備忘だけでも。

今も忙しさが続いてる。

かなりくたびれてる。

気づいたら12月。

品川でひとりでビールを飲んでる。

師走の気忙しさに

すべてが紛れてなくなってしまう前に

せめて備忘のためだけでも。

11/28木曜日

宝塚へ撮影へ。あとは忘れちゃった。

夜は南堀江のエンジョイカフェで

ロコモコを食べた。

11/29金曜日

6時の新幹線にのって福岡へ。

一昨日に引き続き家具の工房を2軒訪ねる。

最後に訪れた「杉工場」さんが

とにかく素敵で、空間にも、プロダクトにも

広報の方にもとにかく惚れ込んでしまって、

ぜったいに、あたらしいスタジオを構えたら

ここの家具で揃えようと思った。

ほんとうに素敵だった。

帰りたくなかった。

http://www.sugikouba.com

11/30土曜日

インテックス大阪で大阪マラソン関連の撮影。

疲れがピークで体調が悪かった。

12/1日曜日

大阪マラソンの撮影。

6日連続のロケ撮影の最終日。

疲れのピークはとっくに過ぎて

ふらふらしながら1日を終えた。

ちょっと危なっかしかった。

12/2月曜日

データ処理が溜まってるのに体が動かず。

夜な夜な、マッサージ。

思考停止な感じ。

部屋も散らかった。

12/3火曜日

やらなきゃいけないことが溜まってる焦りが

おさまらない朝。

朝、フェリシモ さんへ打ち合わせ。

昼、そのままスタイリストさんと打ち合わせ。

午後、ヨドバシカメラでハードディスクと

バック紙を買ってスタジオへ。

まだまだヘロヘロ

夜は、徹夜で家具工房の納品。

12/4水曜日

眠らないまま始発の新幹線で葉山へ。

大好きな場所で大切な連載の撮影。

私にとって、とても特別な仕事。

ふわふわと終えて、いま品川駅で

ビールを飲んでる。

東京に暮らす友達を待ってる。

明日と明後日も、撮影が続く。

独立してから1年と2ヶ月、

まだまだ、初めてのことは続いていて、

気持ちはとても不安で不安定で焦ってる。

ずっとそんな風に続いていくんだろうな、

でも越えていくしかないのだ。

むり目なことを引き受けて、

平気な顔してこなしていく振りをしてる。

それ以外の選択肢を自分の手で摘み取りながら

日々生活してる。

日曜日、とても尊敬してる同業の先輩に

「頑張ってる奴が好きやねん」と言われて

他のことには何にも自信がもてないけど

「頑張ってはいます」と答えた。

咄嗟に口走ってから

私頑張ってたんだ、よかった、

と思って泣きそうになった。

今日、葉山の高台から見えた夕焼けがきれいだった